髪にとって、お風呂こそ、もっともダメージを受ける舞台です。
なぜなら、水、そしてお湯の熱によって、髪を守るキューティクルが一時的に弱まるからです。
弱った状態で、ゴシゴシあらい、洗浄成分の静電気力を受けるのですから、髪がダメージを受けるのは必然ですよね?
そのダメージをなるだけ軽減する為に使用するのが「シャンプー」です。
強すぎる洗浄力や洗浄成分といったシャンプーの刺激に目のいきがちな私たちですから、シャンプーがダメージ軽減のために使われている!と言われるのは以外かもしれません。
ですが、実際、お湯だけであらって見ればそのダメージ軽減効果を実感できると思います。
シャンプーには、摩擦ダメージを軽減する泡立ち成分や増粘剤、洗浄成分の静電気エネルギーを軽減する洗浄補助剤といったダメージ軽減成分が配合されていて、その効果は絶大です。
にもかかわらず、シャンプーに守られている事を自覚して利用している方は少数かもしれません。
そんなシャンプーのおかげで、お風呂が刺激に溢れていることを意識する方は少なく、
『だからこそ』でしょうか、まして、お風呂の後のタオルドライの刺激を、低刺激におさめようと意識している方は少ないと思います。お風呂から出たといっても、熱も水分も抜けていないのですからキューティクルは弱ったままです。
その状態で、シャンプーなどの刺激緩和剤無しに、その上、刺激を意識せず、ゴシゴシとタオルドライに及んでしまうのだからダメージからはのがれられませんよね?
ですから、お風呂のダメージは、以外にもタオルドライに集中していると言えると思います。
そんなタオルドライの刺激を和らげるには、タオルの扱い方も大切ですが、何より重要なのはドライヤーの使い方です。
Contents
ドライヤーでダメージを防ぐ!
タオルドライで重要なのは、いかにダメージを抑えてしっかり乾かすか!です。
そのために大切なのは、目的をはっきり定めて低刺激を意識した、ドライヤーの使用とタオルドライです。
そもそも何故、乾かすのか?乾かす上での注意点をまとめていき、目的をはっきりさせていきましょう。
頭皮に湿気を残さない
まず大前提として知っておきたいのは、ぬれた髪は、弱った髪といえるため、ダメージを引き起こしやすい。そればかりか、頭皮に湿気を残してしまうと、雑菌の増殖などをきっかけに、バリア機能の低下から、髪のダメージを引き起こし、髪の潤いが奪われるといったトラブルの原因となります。
毛髪の湿気は、多少残したところで放っておいても自然に乾燥しますが、頭皮と頭皮付近の毛髪はそうはいきません。ですから、頭皮と頭皮に近い毛髪限っては、適度に「ぬれ」を取り除く必要があるのです。
髪の先の乾燥にはこだわらない、髪に熱を蓄えない
髪の長い女性やくせ毛に悩む方にありがちですが、ドライヤーの温風のかけ過ぎによる髪の帯熱には注意が必要です。
『熱』は、髪を低刺激で乾かす便利な道具であると同時に、髪の弱点でもあるからです。
熱で髪が傷むと硫黄のような匂いがしますが、ドライヤー使用時にそんな経験がありませんか?
ドライヤーの熱は、髪を傷めるに充分な温度を与えるエネルギーをもっているため、近距離で長時間あてる事で、髪のタンパク質はあっさりダメージを受けてしまいます。いわゆるタンパク変性(タンパク質が変質してもう元の状態に戻らない)のことです。
しかも、髪には神経が通っておらず、温風でダメージを受けても、私たちは、熱い!とも、痛い!とも感じることはありません。ですから、しらぬまにダメージを受けてしまうため、非常に厄介です。
ですから、私たちの意志で、自重してコントロールしてあげる事が大切なのです。
くせ毛の方にとって、熱を帯びさせた方が良い気がして、ついついかけすぎてしまう気持ちはいたいほど分かるのですけどねw
自重してコントロールするのに大切なコツが、
- 髪に熱を蓄えさせない事!
- 乾かすべきなのはあくまで髪の根元!
- 毛先のタオルドライは、したたるお水だけ拭き取るレベルでOK!後は自然乾燥にまかせる。
と言う事です。
そして、もう1つとっても重要なのは、
『熱は髪の敵!』
ということを強く意識する事です。
送風機能を有効に使って髪の熱を取り除く
ドライヤーにはHOTモードとCOOLモードがあります。
HOTモードこそドライヤーの使用価値!と思われがちですが、むしろCOOLモードである送風機能こそドライヤーの真骨頂です。COOLモードの役割は、髪の熱を取りのぞくことです。
HOTモードで髪の根元を適度に乾かした後、COOLモードでしっかりと熱を取り除き、髪のキューティクルはしっかりと元の強度を取り戻します。これにより、その後のタオルドライやヘアケアのダメージを最低限に抑える事が出来ます。
HOTモードでは、髪が熱を蓄えないように使用する事、それでもたまった熱はCOOLモードでしっかりと熱を取り除く事を意識する事が重要です。
マイナスイオンモードは有効か?
最近のドライヤーには、マイナスイオンモードが搭載されているものが多いですよね?
かなり是非が別れる『マイナスイオンモード』。
YAHOO知恵袋ではその是非を巡って激しい戦争が勃発していますw
何故、こんなに是非が別れるのかというと、、、、
実は、ドライヤーにおけるマイナスイオンモードには、必ずこういうもの!といった決まりがないからです。
そもそも、マイナスイオンと言うものが存在しないのです。
マイナスイオンとは、森林浴や滝の癒し効果からうまれた造語で、その起源やメカニズムすらハッキリしない定義の無いものなのです。恐らく、金属イオン(カチオン)が美容の敵!といわれることから、カチオンの逆の言葉、マイナスの電荷(アニオン)は美容の味方だよね?と無理矢理こじつけた上で、でもアニオンじゃかわいくない、じゃあ、マイナスイオンなら何となくかわいい!
よし!自然系の癒し効果をマイナスイオンと名付けよう!
こうして産まれたのが、マイナスイオンではないか?と言う説が個人的には有力に思えます。
こうしてうまれた、マイナスイオンと言う言葉、ドライヤーにおいても、マイナスイオンモードと言うものが、必ずしもこう!と決められるはずが無いわけです。
ですから、メーカーの種類や、ドライヤーの種類によって、マイナスイオンモードがどんな機能なのか?どんな効果なのか?まったく違うことが普通です。
多くが、マイナスイオンによる静電気除去、その結果、髪がしっとり仕上がる事を謳っていますが、どうしてそんなことが起こるのか?は、謎です。『マイナスイオンによる』が謎だからです。
実際、各メーカーのマイナスイオンモードの調査をすると、その説明はどんな効果があるのかに留まり、その理屈や方法については企業秘密とされているものが多いです。
なので、マイナスイオンモードに効果はない!とはいえませんが、高価なドライヤーの内、マイナスイオンモードの主張に特化しているにも関わらず、ハッキリした説明がメーカー側に無い場合、過度な期待をして大金を支払ってまで購入するのは懸命ではないかもしれません。
ドライヤーの評価は、風量の多さにこだわった方が無難です。
風量が多いドライヤーの方が、効率よく湿気を飛ばし、熱を奪う事が出来るため、確実に低刺激化を促せるからです。マイナスイオンモードが、本当に静電気除去的な効果を持つもののならば、かなり期待できそうなのですけどね?
低刺激に抑えるタオルドライの流れ
タオルドライを低刺激に抑えるには、なるだけタオルドライに頼らない事が重要です。
まず、お風呂上がりにしたたるお湯を、タオルで抑えるように優しく吸い取りましょう。
次に、早速ドライヤーのHOTモードの出番です。
髪を優しく持ち上げて、髪の根元を狙って温風を送りましょう。
このとき重要なのが、髪に熱を持たせないことです。
髪を乾かすのに、髪に熱を帯びさせる必要はありません。
- 風口を髪に近づけすぎないようにすること。
- 温風が一カ所に集中しすぎないようにすること。
この2つを意識して、髪になるべく熱を持たせないように心がけましょう。
根元がある程度乾いたら終了です。この作業が短時間に抑えられれば抑えられるほど低刺激ですみます。
次に、COOLモードで、髪の熱を逃がします。
やはり、髪を優しく持ち上げて、髪の根元から熱を逃がしていきましょう。
しっかり熱が逃げたところで、最後にタオルで気になる部分を抑えるようにして仕上げていきましょう。
この時点で、見栄え上、ほとんど髪は乾燥しているはずです。
後は自然乾燥でしっかり乾くのを待ちます。
しっかり乾いて、熱が充分に逃げれば、髪のキューティクルはとじ、その強度を取り戻します。
しっかりキューティクルが閉じるまでは、ブラッシングやヘアセットなどの摩擦ダメージを引き起こすようなケアは避けましょう。
慣れるまでは、けっこう根気のいる作業に思える方も多いかもしれません。
けっこうテクニックが必要ですし、時間がかかるからです。
私は、担当の美容師さんのシャンプー、ブローを徹底的に盗む事で、慣れていきましたw
やはり、美容院でのシャンプーブローの後の仕上がりに勝るものは無いですからね?
今でも、美容院でシャンプーとブローを受けると、到底プロにはかなわないなあ、と痛感します。
くせ毛対策にドライアーとタオルドライのテクニックは、シャンプーやトリートメント以上に大切なケアといえ、その効果は絶大です。
根気よくつづけていく事で、まとまり髪がとっても近づきます!
是非おすすめしたいヘアケアです。