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カルボン酸系シャンプーとは
親水基に、カルボン酸といわれる系列の原料を使用しているシャンプーの総称です。
現在、同じカルボン酸をつかっていても、特徴が全く違う2種の系統に分けられます。
なぜならば、進化しない道をあえて突き進むことで根強い人気がある「石けんシャンプー」の存在が根強く存在しているからです。
石けん系界面活性剤
カルボン酸系の脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムを界面活性剤の材料として使用しているものです。
いわゆる石けんシャンプーです。
シャンプーの場合、成分表示には、ほぼ
と表記されています。
泡立ちが良く、洗浄力もしっかりある傾向にあります。
まず良い点からあげていきます。
刺激、洗浄力が圧倒的に高い点に目をつぶれば、安心感は高い
石けんシャンプーは、成分表示を見るとすぐにわかります。ほとんどの場合、「カリ石けん素地、水」とだけ表示されているケースが多いからです。
これは恐らく、石けんファンが「シンプルさ!」をもとめるゆえのメーカーの気遣いと推測できます。
石けんファンほど成分表示を気にしますものね?
素人目にも何が使用されているか明確でわかりやすいので、正体不明の成分やオシャレエキスなどの成分がたくさん入っている他のシャンプーに比べて、納得して利用できます。
次に悪い点や注意点についてです。
低刺激はまぼろし。最強ともいえる刺激性と洗浄力
紀元前3000年の記録に登場するほど古い歴史を持つ石けん。
人類が5000年もの間使い続けてきたものなので安心して使えるイメージもあります。
ただし、これはあくまでイメージで、実際は強刺激、強洗浄力です。
むしろ進化してできたのが、その他の陰イオン界面活性剤なのですから当然ですよね?
強靭なシールドを持つ体に使う分には、特別な問題は引き起こしずらいですが、人によっては乾燥肌といった問題を引き起こす心配があります。
まして、髪に使用するとなると、かなり悲惨な仕上がりが約束されます。
ご想像のとおり、ギッシギシごわごわな仕上がりです。
死んだ細胞である髪の仕上がりなどどうでも良い、トリートメントで復活するし!くらいに考えるのならば、その通り!といえなくもないですが、、、、あえて使う成分的根拠は見当たりません。
純粋な分かりやすいものを使いたい!といった期待に答えるシャンプーと言えます。
石けんのゴワゴワな仕上がりを簡単に解説すると、石けんは水道水に含まれるミネラルと反応してしまい、洗浄力は下がり、反応して、石けんカスと呼ばれる物質を生みだしこれが髪に付着し髪をきしませます。
ちなみに、このごわごわの度合い、お水に含まれるカルシウムなどミネラルの濃度によって変動します。ミネラル濃度とは、濃ければ硬水、薄ければ軟水と呼ばれるものです。
日本のお水は多くは、軟水であることが多いそうですけどね。
そして、石けんのなによりの問題は、石鹸がアルカリ性であることです。
アルカリ性の石鹸は強力な洗浄力と刺激を持っています。
なにしろ防腐剤さえ要らないのですからすごいですよね。
髪はアルカリに偏るとキューティクルが開いて髪がゴワゴワになってしまいます。
ですから、石けんシャンプーに限らず、シャンプーにとって、アルカリ性であるということは致命的な弱点です。
以上の理由でわたしは、石鹸はオススメできませんが、どうしても使用したいという方(気持ちはわかります)は、弱酸性のコンディショナーやトリートメントを使用し、アルカリを中和しましょう。
お酢系界面活性剤
カルボン酸系の酢酸を界面活性剤の材料として使用しているものです。
その特徴は洗浄力が高く、低刺激である事ですね。
成分表示ではラウレス-3酢酸アミノ酸(リシン)やラウレス-3酢酸ナトリウムまたは、ラウレス-4カルボン酸Naなどと表示されています。
「~酢酸アミノ酸、~酢酸ナトリウム(Na)」もしくは、「~カルボン酸Na」
と覚えましょう。
お酢系シャンプーの刺激の弱さを示した実験結果があります。
それぞれの界面活性剤を卵白アルプミン水溶液(卵白として存在する単純タンパク質)に混ぜ30分後に変性(もう元に戻らなくなるほど変質すること)しなかったタンパク質がどのくらい含まれてるか測定する事でタンパク変性率を計算するといった実験です。
結果、市販されているシャンプーの代表的な界面活性剤、ラウレス硫酸ナトリウムの61,1%に対し、ラウレス-3酢酸アミノ酸(リシン)は3,9%だったそうです。
出典:「シャンプーを替えれば肌が変わる -だれも教えてくれないシャンプーの真実-」亀田 宗一 (著)
凄まじい差ですよね?
変成率にまつわる具体的な実験例は説得力があって心強いですね。
ただし、ここで注意です。こうした圧倒的に差のある数値は恐ろしい数字に見えがちですが、実際のところ恐怖を感じるほどの危険はありません。
なぜならば、髪、まして頭皮は、卵白と全く比べようもないほど強靭なのです。
なので、仮に頭皮相手に同じ実験をすればこれだけの数値の差は生まれようがありません。
ですから、ラウレス硫酸ナトリウムなどの比較対象を簡単に恐れないようにしましょう。
でも、このように刺激に大差がある事は確かなので、なるべく低刺激なものが望ましいですよね?
お酢系界面活性剤の泡立ちと洗浄力
低刺激系シャンプーの一番の難点は、泡立ちづらく、洗浄力が低い傾向にあることです。
しかし、お酢系シャンプーは、低刺激にも関わらず洗浄力も泡立ちも十分にあるので、低刺激かつ洗浄力があるシャンプーを求める方へはピッタリのシャンプーです。
低洗浄力はよいことですが、あんまり低刺激にこだわって洗浄しきれないのも問題です。具体的には、ヘアワックスやオイルなどの化粧成分を落としきれない心配があるのです。逆に言えば、高洗浄力は、使用できる化粧品の幅を広げる事ができる!という訳です。
お酢系シャンプーの低刺激高洗浄力の素晴らしさは、正にココと言えますね!
カルボン酸系シャンプーのまとめ
カルボン酸系シャンプーは、その特徴をひとまとめにはできないため特殊です。
石けんシャンプーの存在があるからです。
石けんシャンプーもある意味、というか、静電気力という側面だけ見れば、低刺激と言えます。
が、自身のアルカリやお水のミネラルといった他の刺激になる要素に対して完璧に無防備に突っ込んでいくことから、高刺激となってしまう訳です。
そこが、良い!とも言えなくはないですよね?石けんシャンプーを利用するユーザーはそれを求めている訳ですから、それを無視して改良するためにキレート剤やら何やら配合したら意味分かりません。
ただし、やはり個人的には同じカルボン酸ならば、進化改良を目指した結晶、お酢系シャンプーをオススメします。
その中でも、成分や実際の使用感をみて、オススメなのはルベルシリーズのうちのホホバです。
同シャンプーの別シリーズイオセラムと並んで、低刺激高洗浄力が売りのシャンプーですが、イオセラムはスルホコハク酸系シャンプー、ホホバはお酢系シャンプーです。
シャンプーの低刺激性、高洗浄力もさることながら、1番の驚きは実際の使用後のツヤでした。
ツヤはどちらかといえば、トリートメントの役割ですよね?
更なる余談となりますが、良い機会なのでちゃっかりルベルのトリートメントも紹介しときます!
ルベルのオススメ トリートメント
ハチミツベースの刺激緩和や仕上がりの質感を重視したトリートメントです。
- ジメチコン、粘性水添ポリイソブテンによるツヤの演出
- ハチミツによる抗炎症効果や刺激緩和
- そもそもカチオン界面活性剤の配合量が少なく刺激が少ない
とにかく髪がスベスベ・サラサラになります!くせ毛のイヤなゴワゴワ・パサパサ感が気にならなくなる、使用感が最高でお気に入りのトリートメントのひとつです。
同じシリーズのトリートメントで「エッグプロテイン」というものもあるのですが、こちらは若干香りがキツく感じました。。。なので、ライスプロテインのほうがナチュラルな感じがして個人的には好きです。お米をすりつぶしたような、ボテッとした触り心地もやさしい使用感でよいです。
LOFT池袋店にて
店頭では、30mlのミニボトルも販売されていました!(LOFT渋谷店・池袋店・吉祥寺店、東急ハンズ渋谷店・新宿店・池袋店など)
お試しにピッタリなので、気になった方はぜひ。
レギュラーボトルはドラッグストア(トモズ)やドンキホーテにも置いてあることがあります。