くせ毛や40代の髪には、低刺激、低洗浄力シャンプーがオススメ!とこれまでたくさんオススメしてきました。
シャンプーの刺激といえば、界面活性剤に注目が集まりがちですが、今回は世間でいうところの添加物、その他の成分の内、防腐剤や酸化防止剤などの製品の品質を守るための成分について注目してみましょう。
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防腐剤の種類と配合上限
防腐剤、酸化防止剤など、これらの薬品は、添加物(余計な添え物)とくくられて、とっても嫌われていますよね。一口に防腐剤関連の薬品といっても様々なものがありとってもややこしいです。
そこで良く目にする防腐剤をまとめてみました。
数字は、それぞれの薬品のシャンプー100グラムあたりの配合上限です。
パラべン 1.0g
安息香酸 0.2g
サリチル酸 0.2g
ヒノキチオール 上限なし
フェノキシエタノール 1.0g
といった感じです。
嫌われ者の防腐剤たちは、微生物や細菌などの発生や増えるのを防ぎ、酸化を防止する薬品ですから、当然私たちにも刺激があります。
厚生省はもちろんそのことを承知していて、警戒してるため、配合量の上限を設置しているのです。
では、シャンプーごとの防腐剤による刺激を見極めるにはどうしたら良いのでしょうか?
一見、上限が薬品によって違うという事は、上限数値が低いほど、何かしらの危険が高いとも言えそうです。
例えば、1.0gの配合が許されているパラベンより、わずか0.2gしか配合が許されていない安息香酸の方が何らかの刺激が高いと多少強引ながらも言えそうです。
ですから、このシャンプー、パラベンではなく、安息香酸つかってる!ヤバイシャンプーじゃ!といえそうですが、、、
それは軽率ですよね?種類だけでなく、配合量によっても刺激はかわります。
配合量については、記載に責任がありませんから、パッケージからは分からないケースが多いです。
成分表示のルールからある程度の推測は成り立ちますが、どっちのシャンプーの、防腐剤の方が危険性が高いかはハッキリしないといったところが正直なところです。
強いていえば腐るシャンプーはかえって安全といった見方はできます。(後述しますが、大きなデメリットがあります。)
防腐剤は入ってない方が良い。でも、腐らないメリットも思い出してほしい
防腐剤は、大なり小なり刺激があり、入っていない事は喜ばしい事です。
が、単純に入っていることに目くじらをたてるのはわたしは間違っている思います。
シャンプーは腐るんです。
そりゃそうでしょ。と考える方も多いと思いますが、シャンプーが腐ることを冷静に考えたことや、心配したことがない方がほとんどだと思います。
腐らないのは当たり前、なぜなら、シャンプーが洗浄剤という、刺激の強いものだから、、は幻想です。
実は防腐剤のおかげなのです。
シャンプーは人にも商品にもよりますが、通常何ヵ月もかけて使いきる消耗品です。
本来、そんな長期間を、お風呂という最高に腐りやすい高温多湿な状況で保管されていれば、あっという間に腐ります。
腐ったシャンプーを利用すれば、防腐剤コワイうんぬんがどうでも良くなるほど様々なトラブルが心配されます。
それでも、防腐剤の配合されていない(少ない)ものにこだわるとなると、1ボトルの配合量が少ないシャンプーを何度も買い足し、保管は冷蔵庫で、しかも毎回腐ってないか心配しながらニオイをかいで、使用しなくてはなりません。
あんまり現実的ではないですよね?
おとうさん!またシャンプーだしっぱなし!とか、流行語にノミネートするかもしれませんね。
ほとんどの方が防腐剤の刺激性というデメリットだけを意識しているように思います。
わたしはむしろ、防腐剤の配合はシャンプーにとって安心材料と考えています。
私たちは防腐剤による腐らない恩恵を無意識にうけてきた結果、防腐剤のメリットを忘れがちです。
防腐剤の存在を忘れ、いつのまにか当たり前に「シャンプーは腐るはずがない」と考えていて、当たり前のようにお風呂で保管し、躊躇無く使用しているというのが現実です。
ですから、刺激が低いシャンプーについての考え方次第では、防腐剤を規定量内できっちり配合されたシャンプーは安定感、安心感という意味では、低刺激と言えなくもないワケです。
腐ったら元も子もないですからね。
そんな背景があるので、当サイトでは防腐剤にかんしては、うるさいことは言いません。むしろ腐る心配のある良質なシャンプーについては、腐る心配をお伝えするといったスタンスでいこうと思います。
防腐剤は刺激物、腐食したシャンプーも刺激物
当たり前のことですが、私や世間が騒ぐまでもなく、国やメーカーは防腐剤の危険性をよっぽど良く承知し警戒しています。ですが、同時に腐る事についても警戒をおいています。
まず防腐剤の薬害については
・防腐剤を含む、一部の薬品をその種類ごとに配合量の上限を規制(上記表の事)
にて定められています。
次に腐る事については
・適切な保存条件で3年間は品質が安定できるもの。もしくは消費期限の提示をすること
というルールで警戒しています。
薬害、腐ってしまうこと、ともに警戒していますね。
2つの条件を改めて見返すと、
防腐剤の使用は致し方ない、腐ったものを使用すれば何が起きるか分からないからな。
でも、防腐剤の刺激は確かだ。消費期限の記載により、消費者の自己責任となるものの、徹底的な低刺激の化粧品の販売もゆるそうではないか、、
といったメッセージに見られませんか?
消費者が自己責任について正しく理解できているのであれば、防腐剤無添加は確かに臨むところですが、そこまで責任持てない!ってかたがほとんどかな、と思います。
ですから、、
安全なレベルまで配合量を制限されている防腐剤
を心配するよりは、
消費期限がかかれているシャンプー
むしろこちらに注意を払う方が正しいと思います。
消費期限の記載がある=三年以内いつ変質するか分かったもんじゃないからです。開封後、ずさんなお風呂保管なら尚更ですね?
ですから、パラベンなどの特定の防腐剤を添加物(余計な物)として異様に嫌うのは間違っていると考えています。
それにしても、あんなに叩かれたパラベンが、他の薬品と比べて配合上限が高い(比較的安全かもしれない)というのは意外というか、やはり、といった感じがします。
何が真実でどこを基準に見れば良いのか見えづらい、化粧品業界のあるあるの1つかもしれません。
防腐剤などの少ないシャンプーはやっぱりオススメ!ただし扱いを気をつけて!
添加物を『入れなくてもよいもの』と定義するならば、確かに防腐剤は添加物であり、刺激物です。
多少の苦労ですむのなら、もちろん入ってないものを選びたいですよね?
実際そのようなシャンプーは存在します。
ただし、腐らせないことを防腐剤に頼らないはけっこうめんどくさいです。
保管方法や小まめな買いつぎ、腐ったら潔く捨てるなどなどの対応で、毎回腐っていないか心配しなければなりません。
しつこいようですが、本当に腐ります。
それでも、その価値は大きいと思います。
特に、現在何らかの皮膚トラブルをお抱えの方には、試す価値ありです。
上手に使用すれば、バリア機能の向上も期待で来ます。
本当の無添加商品を使いこなすのは、大変でかなりの上級者といえますが、その価値は魅力的で真の自分磨きとして、挑戦してみることをオススメします。