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キューティクルを守ればくせ毛は変わる!コシと艶のある髪を手に入れよう
ストレートパーマや縮毛矯正ナシで、くせ毛そのものは残念ながら治りません。
しかし、くせ毛の悩みに多く見られる、髪のまとまりのなさや広がり、パサつきや切れ毛の軽減を期待できるヘアケアはあります。
くせ毛はタイプによって、その特徴がわかれるため、一口にくせ毛といってもその悩みはそれぞれ違っていてその為に効果的なヘアケアも変わってしまいます。
出典:サロンワーク発想だからわかる!きほんの毛髪化学(著)ルベル/タカラベルモント株式会社
タイプ1に近い人ほど水気によってうねるため、湿気の侵入後のケアに気をつけたいですし、タイプ5に近い人ほど、シャンプー時やブラッシングによる摩擦に気をつけたいところです。
ですから、くせ毛のタイプによって、一見全く違う対処法が必要に思えますが、どちらも結局行き着くところは一緒、共通の目的があります。
- キューティクルのケア
です。
キューティクルは、髪内部のタンパク質を何層にも包み込んでいる髪の鱗のようなものです。
キューティクルが髪内部をしっかりと包み込んでいてくれれば、湿気を含む外部刺激を侵入しづらくし、うねりを軽減できます。キューティクルが髪内部のタンパク質をしっかりと守ってくれれば、摩擦による髪内部のダメージが軽減されます。
なので、キューティクルがしっかり機能すれば、どんなタイプのくせ毛だろうと、くせ毛の悩みは軽減され、コシとツヤのある健康髪に近づける効果が期待できるのです。
本来、キューティクルこそ髪を守る主役です。
ですから、シャンプーやダメージ補修成分などの間接的なヘアケアよりも、
「余分な水分を跳ね返し、髪内部の潤いを守ってくれるキューティクルを助けるケア」を意識する事をおすすめします。
- くせ毛の人はキューティクルを保護するケアを重点的に行うこと!
以外と脆いキューティクル、どうやって守ってあげればいいの?キューティクルケアのはじめの一歩
髪のシールドといえるキューティクル、シールドと言っておきながら、実はとっても「もろい」のです。
というのも、キューティクルは一定条件で簡単に防御をやめてしまうのです。
その条件とは髪が
水に濡れる
熱を持つ
アルカリ性、酸性に偏る
です。
3つの条件のどれかに当てはまったとき、髪内部を守る事ができなくなるのです。
いわゆるキューティクルが「開いた」と言う状態です。
これらの条件は、お風呂やドライヤー、海水や塩素入りプール、シャンプーや雨などなど、日常に溢れていますよね。
ですから、キューティクルはしょっちゅう『開いて』しまう訳ですが、キューティクルは一度開いても、元の状態に戻せばこれもまた簡単に閉じる、つまり、本来の防御力を取り戻せるのです。
具体的には
キューティクルを閉じる方法
- 水に濡れる→乾かす
- 熱を持つ→冷ます
- アルカリ性、酸性に偏る→元の弱酸性にもどす
です。
とっても単純ですよね?
この回復力こそ、タンパク質の持つ人体の強さの秘密です。
脆い分、粘り強いといったところでしょうか?
ですから、しょっちゅう開いてしまうキューティクルのケアのポイントは、
如何に、キューティクルを開かないようにするのか?
ではなく、
- 開いてしまったキューティクルをいかに早く閉じるか?
- その間のダメージを最低限に抑えるか?
が大切です。
となると、乾かす、冷ます、弱酸性に戻す。かなり簡単ですよね?
これらは、特別なケアアイテムを使わなくともちょっとした工夫で実践可能なものも多々あるのです。
それぞれご紹介していきます。
水にぬれたキューティクルを閉じる
主にお風呂のあとですね。
濡れた髪を乾かすのは簡単ですね?
タオルドライが基本となる訳ですが、タオルドライは摩擦が強い分、高ダメージが伴いがちです。表立った濡れを吸うぐらいに留めておいて、本格的に乾かすのは
- ドライヤーの利用
がオススメです。
コツは、タオルドライの後
- ドライヤーの温風を髪の根元を中心に乾かしていく。
- 一カ所にかける時間はなるべく短く
- 地肌に近づけすぎず、全体に満遍なくあてる
- 髪の根元のみを乾かすこと
- を意識する(髪の根元以外は、自然乾燥で短時間に充分乾きます。)
です。
こうして改めて考えてみると、低刺激で髪を乾かせるドライヤーって便利ですよね?
ですが、ドライヤーにも弱点というか、注意点があります。
『熱』
です。
ドライヤーは、髪を乾かすことでキューティクルを閉じると同時に、髪に熱を与え、再びキューティクルを開いてしまうのです。
熱を持ったキューティクルを閉じる
せっかく乾かしたキューティクルも熱を持ったままだと、開いたままです。
ここで役に立つのが、やっぱりドライヤーの「冷風モード」です。温風ですばやく髪の根元を乾かした後、しっかりと冷風で熱を逃がしましょう。
これにより初めて、キューティクルがひきしまるのです。
私は、勉強前、「冷風モードって何のためにあるんだろう?」「夏の暑い時に好みで使うもの」ぐらいに思っていましたが、実際に冷風ケアを含んだ、意識したドライヤーによる乾燥を取り入れてみたら、すぐにという訳ではありませんが、髪のツヤ感が格段に良くなりました。
こんなちょっとしたことで髪のツヤやまとまりがここまで変わるとは驚きですが、くせ毛対策に簡単に取り入れられるのでぜひやってみてください。
何も知らなかった頃の私は、髪全体をカピカピになるまでドライヤーで乾かしていました。
髪はロングなので、毛先まで完璧に乾くまで15分~20分ほどかけてドライヤーしてましたが、あて過ぎでした。むろん、いつもパサパサになっていましたが、くせ毛のせいにしてました。
大事なのはむしろ時間短縮です。時間短縮には
- 送風量の多いドライヤー
を選ぶことがオススメです。
酸•アルカリ性に偏ったキューティクルを閉じる
海やプールに入った後になります。
海水や塩素の入ったプールの水はアルカリ性なので、海やプールで泳いだ後に髪はアルカリ性になってキューティクルが開きます。髪はバサバサになり傷つきやすい状態になっています。
リンゴ酸を配合したシャンプーなどの弱酸性シャンプーは髪を弱酸性に戻してくれるので、海やプールで泳いだ後は水のシャワーを浴びただけで長時間放置せず、しっかりシャンプーして髪を洗うようにしましょう。
ちなみに、現在のほとんどのシャンプーは弱酸性に調整されたものがほとんどです。
唯一確実にアルカリ性の洗浄剤は、石けんです。
石けんシャンプーはアルカリ性だからこそ、使用後にキューティクルが開き、ギシギシの仕上がりになるのです。
くせ毛を扱いやすくするオススメのキューティクルヘアケア方法。上級者編
キューティクルケアのはじめの一歩は、開いて脆くなったキューティクルを優しく素早く閉じる方法でした。ここからは、上級者編ともいえる「キューティクルを守る」ヘアケアをご紹介します。
キューティクルを守るヘアケアは、オイルやトリートメントといったキューティクルを包み込むようなものを中心に、実にさまざまなものがありますよね?
私のくせ毛は太くて硬く、量も多いのでパサついて広がりやすい方だと思うのですが、そんなガンコなくせ毛にはどんなキューティクルケアが有効なのか様々な物を試してみました。
自分の髪で試して今のところ気に入っている方法は次のものです。
キューティクルを守りしなやかな髪にする方法
- 椿油パックをしてからシャンプーする
- シャンプーを変える→アミノ酸シャンプーを使う
キューティクルを過剰洗浄から守る『植物油』!
『椿油のすごい力』佐光紀子著
という本を本屋さんで見かけ、気になったので読んでみたところ、ツバキ油の万能さに感銘を受けました!さっそく、ヘアケアにツバキ油を取り入れてみたのですが、しっとりしなやかな仕上がりで、気に入っています。
ツバキ油に限らず、髪に油分を補給すると、キューティクルのすべりがよくなり摩擦が軽減される効果が期待でき、お肌や髪のバリア機能を高め、さらには、髪内部の水分保持にも一役かってくれる効果が期待できるそうです。
油分を塗ると潤いのあるツヤ髪に近づけるというわけですが、一口に油といってもさまざまな種類がありますよね?数ある油の中でも特にオススメなのが
- マカダミアナッツオイル
- アボカドオイル
- 椿油
- オリーブオイル
です。
これらの油は、油脂とよばれ、人の肌の成分に近い油で出来ています。
元々私たちの体に近い成分ならば安心感がありますね。
これらのうち、オリーブオイルはかつて毛穴がキレイになると聞いて洗顔用クレンジングとして試してみたことがありました。肌がしっとりとして保湿力は高かった記憶があります。
ただ、私にはちょっと青臭い感じがして長続きしませんでした。。。(オリーブオイルの香りはクセが少ないほうらしいですけど)香りも大事な要素ですよね?
最初に試してみたのがこちらの椿油です。
※京都のお土産として手元にあったもの
こちらの椿油も無臭ではなく、木の実のような植物臭さが若干ありました。のちに近所のドラッグストアで購入した大島椿の方が、香りにクセがなく使いやすいかな、という印象を受けましたが、使い続けて鼻が慣れてきただけかもしれません。。。
椿油にもいろいろ種類があるようなので、自分に合ったものを選ぶといいですね。
※近所のドラッグストアで購入したもの
椿油はドラッグストアなどでも簡単に手に入るのでお手軽にヘアケアに取り入れられます。
日中のお手入れに効果が期待できますが、べたつくなどの面倒な部分もあります。ですから、シャンプー時のパックが無理なく続いておすすめです。
シャンプー時なら余分な油は洗い流せますし、シャンプーそのものの摩擦を軽減しつつ、髪内部に潤いが浸透させることもできます。
ポイントはシャンプー前に行うこと。
ティースプーン5〜6杯(私はロングなので量は多め)を手のひらに伸ばし、乾いた髪になじませてからシャンプーします。10mlの容器に入れてみると半分くらいなので5mlくらいでしょうか。髪の量や長さによって調整したほうがいいと思います。
使ってみたら効果テキメンで、洗い上がりの髪のツヤ感がアップしました。
これならマカダミアナッツオイルやアボガドオイルにも期待ができます。
順次、レビューをアップしていければと思います。
アミノ酸シャンプーを使う
髪を洗うときは、お湯を使うので、
濡れている
熱を持つ
と、キューティクルが開く条件を2つもそろえてしまった大変もろい状態です。
髪内部をさらした状態で、洗浄力の高いシャンプーを使うと、髪内部のタンパク質が流されてしまう心配があります。アミノ酸シャンプーはやさしい低洗浄力が特徴で、適度に皮脂を残すほどのマイルドな洗い上がりが期待できるシャンプーです。
また、残った皮脂は汗と混ざって皮脂膜となり、キューティクルをコーティングして守ります。
更に、アミノ酸シャンプーは肌と同じ洗浄成分が使われていて、肌や髪に優しく、髪のしっとり感が増して、髪の毛流れのまとまり、くせ毛を落ち着かせる効果が期待できます。
私はロングにしていて長さと重さで髪の広がりを抑えている感じですが、1年前にかけたきり縮毛矯正はしていませんので、根元12cmほどくせ毛が伸びている状態で、全体的にパサつきも目立ちます。
これが、アミノ酸シャンプーを使ってシャンプーしただけで、しっとりつややかに仕上がります。写真だとわかりにくいですが、手触りでも髪が柔らかくなったような感じに変わっています。
ただ、アミノ酸シャンプーは「体への優しさ」を売りにした商品が多い傾向にあり、更にそのマイルドすぎる洗浄力によって、使用開始直後は
「髪がサラサラにならない」
「泡立ちが悪くてシャンプーした気になれない・・・」
などの、ネガティブな感想が目立つ傾向にあります。
同じアミノ酸系シャンプーでも使用感は商品ごとに違います。自分の目的を冷静に判断した上で、髪の仕上がりや使用感を確かめて使い比べていく事をおすすめします。
おすすめのアミノ酸シャンプーは別記事でご紹介できればと思います。
自宅のシャワーに軟水機を取り付ける
最近スパや銭湯にはまっているのですが、うちのお湯は「軟水」で「髪がしっとり柔らかくなります」などとアピールしている看板を良く見かけます。
確かに、このような軟水のお湯の銭湯の後は、普段と特段違うケアを取り入れたわけではないのに、髪がしっとり仕上がっていると感じ、不思議でした。
調べてみると、「水の質」というのも髪に影響を与えるようです。
軟水や硬水と言うのは、水に含まれるマグネシウムやカルシウム、ナトリウムなどの量で決まり、これらの比率が高ければ硬水、低ければ軟水と呼ばれています。日本は軟水である場合が多く、北欧では硬水の割合が多いようです。
日本であれば水道水でも充分軟水なのですが、シャワーヘッドを取り替えたり軟水機を設置することで家庭でもより純度の高い軟水が利用可能になるようです。
こちらは、「キューティクルを保護する」というよりは「キューティクルを滑らかにしなやかにする」といった点でくせ毛を落ち着かせてくれる強力な助っ人となってくれそうなので、ラインナップに入れましたが、なぜそうなるのか?の詳しい理由などはまた別の記事でご紹介できればと思います。
キューティクルケアでくせ毛ケアしよう
縮毛矯正を使わずに、クセの形状を変えたり、クセを伸ばすことはできませんが、キューティクルのケアに注目することで広がりやパサつきと言ったくせ毛の悩みの軽減が期待できます。
くせ毛を扱いやすくする方法を実践するためには、髪の健康に気を遣い、髪質を根本から改善していくという意識が必須です。そもそも髪は大切な頭を守ってくれる存在です。なんでこんな髪に生まれたんだろう・・・とクセを恨んだり敵視するよりも、自分の髪をいたわり「自分の素の髪を育てていく」というやさしい気持ちで取り組んでいきましょうね。
- キューティクルが開いているのか閉じているのか意識して素早く優しく閉じることを心がける
- 椿油を利用してキューティクルの働きを助ける
- アミノ酸シャンプーを使って、髪のしなやかさをアップする
- 軟水を使うと髪がしなやかに仕上がる